50歳。
相変わらず生理前は不調のオンパレード。
耳鳴り、めまい、吐き気、高血圧。
特にイライラは酷くなる一方で、自分でもなぜそんなにイライラするのか訳が分からない。
そして、夫がこの『イライラ』の被害者になる。
「更年期だからしょうがないよ」と言ってくれる夫。
仕事では頭の回転が遅くなり、覚えも悪くなった自分を実感していた。昔のように動けないのが嫌だった。
この頃、職場の人間関係でストレスがたまり夫に愚痴を吐き出していた。
夫が「こうしたら?」とアドバイスをくれても、「愚痴に意見しないでよ!」と、またイライラ。
最低だ。どうしてこうも自分はダメなんだ。
そして、私はまた自己嫌悪に陥る。
やっぱり私は結婚なんかしちゃダメだったんだ。ひとりになりたい。消えてしまいたい。
生理も徐々に量、日数が少なくなり、周期も乱れてきた。
私のホルモンも残りわずかなのだろう。
いつもの婦人科にてホルモン数値を測ってもらった。
結果はFSHが44.5、エストラジオール(E2)が102.0( ※エストラジオールとはエストロゲン(女性ホルモン)のこと。閉経後は39.0以下になる)
医師「ホルモン出てるから、まだ生理来るよ」
え?まだ来るの?
勝手なもので、この頃には早く終わってくれって気分だった。
3年前はホルモンがある事に優越感すら持っていたのに。
1年前は生理止める薬飲めなかったくせに。
医師「ただね、ホルモン出てるのに脳が気づいてなくて、ホルモン出せー!って指令をバンバンだしてる状態なのね。脳が誤作動を起こしてるって言えば分かりやすいかな?」
要するに、私の脳はバグっているらしい。納得だ。
そりゃコントロールできないはずだ。
その原因になっているのが『ストレス』だと先生に言われた。
なるべくストレスがない様に過ごしてね、と笑顔で諭されて帰る。
ストレスのない人なんているんだろうか。
いないんだろうけど、ストレスを受け流すのが上手な人か、自己肯定感が高くてストレスを跳ね除けられる強い人なんだろう。
昔は私も出来てたのに。こんな私じゃなかったのに。
今ある幸せに目を向けていこう。
自分に何度も言い聞かせる。
そんな事わかってる。十分幸せだ。夫に感謝しかない。
でも、できなかった。
この頃の私はまだ過去を恨んでばかりいた。