スーパーの宅配サービスをたまに頼む。とても助かっている。
一定額超えると送料無料だし、重たい荷物を抱えなくていいし、何より外に出なくていい。(自分で書いてゾッとする)
あちらはお仕事なので気を使うことはないのだけれど、なにか悪い気分になってしまうのはなぜなのか。
スーパーが歩いて5分の至近距離というのも罪悪感を掻き立てる。
こんな近くなのに頼むの?体動くのに。
配達の人に思われてそう。
他人にどう思われているか気になる。
母の「ちゃんとしなさい」という言葉の呪縛に未だ取り憑かれている。私はちゃんとしなくちゃいけないという意識が強い。
まあ最初はそんな感じだったけれど、だんだんと平気になってきた。
お金を払っている訳だ。向こうはそれがお仕事だ。まとめ買いすると重いし、気にすることはない。サザエさんでいう"三河屋さん"みたいな感じだ。
先週の土曜日、久しぶりに仕事を休んでしまった。耳鳴り、めまい、吐き気、体がいう事をきかない。
体調に波があることを理解いただけている職場なので、連絡すると「無理しないでゆっくりして下さい」と言われる。ありがたい。
前は「迷惑かけて悪い、申し訳ない」と自分を責めたりしていたが、「動ける時にちゃんと働けばいいんだ」と考えられるようになった。
お昼過ぎにやっと起きれるようになり、冷蔵庫も空っぽだったので、宅配サービスを頼んだ。
土曜日に頼むのは初めてだった。
風呂も入らずボサボサの髪、クタクタの部屋着で「はーい」と生ぬるい返事をしてドアを開けると、中学卒業したてな感じの男の子が立っていた。
すれた感じもなく、顔が小さくシュッとしている。違う次元に生きているかのよう。
まぶし過ぎて直視できない。
いつもはおっちゃんとかなのに…(おっちゃんなら良いという私の酷い基準)
完全に油断していた。
むくむくと羞恥心が湧いてくる。
天気の良い土曜日、私が頼んだものをテキパキと渡す少年と、それを受け取るボロボロのおばちゃんの宅配物リレー。
いつもより長く感じる時間。
土曜日、友達と遊びに行かず働いてるこんなちゃんとした子に、ダメな大人の姿を見せてしまって申し訳ない気持ちで一杯になる。
具合悪いから宅配頼んだんです感を出そうと、コホコホとわざとらしい咳をしてみたり。
商品を渡し終え、「以上になります、ありがとうございました!」と、少年は爽やかにドアを閉めた。
玄関の鏡に映った自分の姿を見て、もう少しちゃんとしようと思った。
書いてる内に眠くなってきた。やばい。夕飯の支度…